「条件」とは? ~その①~
- タカシ 毒島
- 2022年1月23日
- 読了時間: 3分
皆さん、こんにちは!英語講師の毒島です。
本日は、皆さんが分かっているようで案外分かっていない、言語の奥深さを味わって頂く、そんなブログを書こうと思います。
唐突ですが、皆さんは「条件」という言葉の意味をご存じですか?
こう書くと、
「当たり前だよ。条件は条件だろ!?何言ってんだ??」
…という返答が返ってきそうですがw。
実は僕らは、「条件」の本質をよく分かっていないのです。僕自身、仕事柄、英語を深く考察し追及していく中で、改めて「条件」という言葉の本質・奥深さに気付いた時、感動を覚えたことがあります。
例を挙げましょう。例えば、次の英文をご覧ください。
He is happy to hear that. (彼はそれを聞いて嬉しい。)
上記の英文は不定詞の『感情の原因』と分類される、副詞的用法の1例です。
その名の通り、「to hear that」の部分は「原因」の意味になっており、(普段は「それを聞いて…」と何となく訳すのですが、「原因」ということを大げさに訳してやると、)「それを聞いたから…」とする事も出来ます。
つまり、「それを聞いたから、彼は喜んでいる。」とも訳せますね。
さて、これに少しアレンジを加えた、次の英文をご覧ください。
He will be happy to hear that.
見比べれば明らかですが、「is」が「will be」と未来の話になっていますね。これはどう和訳しますか?
「『それを聞いて彼は嬉しいだろう』…でしょ?」
…と返答が返って来そうですね。悪くはありません、が、何か少し違和感を感じませんか?実はこの英文はもっと上手い和訳が出来ます。それは…
『(もし)それを聞いたら、彼は嬉しいだろう。』
…です!
わかりますか?「原因」(「それを聞いたから…」)を「条件」(「(もし)それを聞いたら…」)に変えたら、なんかきれいに訳せちゃいましたw。
そうなんです!実は「原因」と「条件」には深い関係性があり、次のような公式を導き出せます!
公式:『原因』+『未来』=『条件』
つまり、「原因」に「未来」の話が加わると、「条件」になっちゃうんです!
他の例でも試してみましょう。
The news made her happy. (その知らせは彼女を幸せにした。)
この英文は「使役」動詞の「make」を使用しており、中学のレベルだと上記の和訳で良いのですが、もう一歩進んだ訳になると…
「その知らせによって、彼女は幸せになった。」
と、訳せますね。
これは(簡潔に述べますが、)「使役」というのは、「因果関係」になる構造の事を言います。
(英語で「使役動詞」=「causative verb」と訳します。「cause」の派生の「causative」ですよ!…この定義からも「使役=因果」だと分かりますね。)
上記の文だと「その知らせを聞いたから(=原因)、彼女は幸せになった(=結果)」と訳せ、このような因果関係になるものを『使役』と言うのです。
さて、またアレンジを少し加えましょう。次の文をどう訳しますか?
The news will make her happy.
今回も、「made(過去)」→「will make(未来)」に変えただけです。…勘の良い方はもう次に僕が何を言いたいのかお分かりかと思います。そう!
「『未来』になっているから、『原因』の箇所を『条件』で訳せ!…ってことでしょ?」
…と、言えた方は大正解です!つまり
「(もし)その知らせを聞いたら、彼女は幸せなるだろう」
…と訳せればバッチリです!
このように、「公式:『原因』+『未来』=『条件』」を頭に入れておくと、和訳の時に役立つテクニックですし、「条件」絡みの文法問題の理解度が圧倒的に向上します!
…長くなるので、本日はここまで。続きは、近日「条件とは? ~その②~」でまた記載しますね!
では、この辺で失礼します!
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